壁タイルの目地幅について
壁タイルにはたくさんのデザインがあり、材質や面状、サイズも様々です。個性的な製品の魅力が一番活きるように目地幅を決めるのがポイントです。
一般的に壁タイルは、寸法精度が比較的高くシャープな印象の「乾式製法」と、寸法精度に大きなバラつきを持ち焼き物の風合いが魅力的な「湿式製法」に分けられます。ここでは、2つの製法を例に挙げて、推奨目地幅について解説します。
◆推奨目地幅『2mm以上』=乾式製法・空目地
乾式製法は湿式製法に比べ生地の含水率が低く、乾燥させた原料を高圧でプレスして成形するため、収縮率が低く、寸法精度が高い特長があります。
タイルの凹凸や陰影を際立たせる「空目地」仕上げにも適しているため、目地幅を2mm以上に設定する製品もあります。
■推奨目地幅『2mm以上』の商品
【FORMAT(フォーマット)】
3種類の長方形と2種類の厚みによってリズム感と陰影を演出したスクエアコンビネーション。
目地材を入れない空目地仕上げと細い目地幅で商品デザインを際立たせています。
3種類のタイルをウマ踏みで組み合わせ、目地通りを意識させないデザインにすることで、細目地を可能としています。
【RIBLADE(リブレイド)】
刀のような極細の割肌面が繊細な印象を与える形状。
上下に連続する極細の割肌面との間に広いスペースを設けた製品デザインとしています。
このスペースが目地同様の役割を果たし、製品の反りが目立たず、多少の目地通りのバラツキが許容されています。
また空目地とすることで、より立体感(奥行き)を際立たせることにも繋がっています。
◆推奨目地幅『5mm以上』=乾式製法・目地アリ
同じ乾式製法でも目地詰めを行う場合は、目地が綺麗に通っていることが重要です。
そのため比較的寸法精度の高い乾式製法の壁タイルでも、目地幅を5mm以上に設定することが一般的です。
■推奨目地幅『5mm以上』の商品
【COLORS(カラーズ)】
ノンレクティファイの商品としては、長辺が450mmと極めて長く、反りの影響を受けやすい商品ですが、
ハンドメイド調のタンブルエッジの様なラフなデザインであることから、目地幅を5mm以上で設定しました。
同じ乾式製法で目地詰めを行う【ARCAICO BORDER(アルカイコボーダー)】は、
エッジの立ったシャープな意匠性をより引き出すため、5mm目地とはせずに目地幅を3mmに設定しました。
このように、タイルの寸法精度だけではなくタイルの魅力を引き出すために、目地通りよりタイルのデザイン性を重視して目地幅を設定する場合があります。
◆推奨目地幅『8mm~10mm以上』=湿式製法・目地アリ
湿式製法は、水分を多く含んだ粘土を押し出して成形します。
この製法は焼成時に収縮が生じやすく、寸法精度が乾式製法に比べて劣るので、目地幅は広めに設定することが一般的です。
■推奨目地幅『8mm以上』の商品
【GRAVEL(グラベル)】
18mmのタイル厚による重厚感と、愛らしいグラベル(小石・砂利)の組み合わせの湿式タイル。
推奨目地幅を8mm以上に設定することで、多少の目地通りの甘さがよりクラフト感を醸し出す要素になります。目地材の質感にもこだわりたくなる商品です。
■推奨目地幅『10mm以上』の商品
【NOVE(ノーヴェ)】
ムリなくつくり、ムダなく使い切るをテーマとし、必要な強度と意匠性を維持しながらタイル厚9mmを実現した新世代長尺ブリックです。
湿式成形ならではの寸法バラつき、反りを考慮して広めの目地幅を設定しました。
グラベルとは異なりシンプルなデザインのため、綺麗な目地通りを重視し、推奨目地幅を10mm以上としました。