見え掛かりの納まりとは
見え掛り(みえがかり)の納まりには、「目線から近い納まり」と「目線から遠い納まり」があります。
それぞれの特徴は以下となります。
【目線から近い納まり】
【目線から遠い納まり】
納まりの部位
【出隅】
壁と壁の交差が出っ張る部位を「出隅」と呼びます。
室内壁面の角の凸にあたる部位で、廊下の曲がり角がそれにあたります。
内壁の出隅は人が日常的に触れるところです。そのため、人が触って汚れることや、台車等、物がぶつかって角が欠けてしまう恐れがあります。
また、出隅の角が人や物を傷つけてしまう可能性もあるので注意が必要です。
【入隅】
壁と壁の交差が引っ込む部位を「入隅」と呼びます。
入隅は壁面と壁面が出会った凹の部位なので、条件によっては作業スペースが確保しにくく、綺麗に仕上げることが難しいです。
建物の動きの影響を受けやすく、クラックを防ぐために凹目地は応力を緩和させるよう、シーリングを使うことがあります。
【異なる仕上げ材が隣り合う納まり】
クロス張りとタイル張り等、 厚みの異なる仕上げ材が同一面上にある場合などが該当します。
仕上げ材料が違えば下地や張付け材が異なり、仕上がり厚もそれぞれ違う場合があります。
仕上げ面を面一にしようとすると、下地のほうで仕上げ面の段差を調整する納め方を考える必要があります。
ただし、壁面の場合は、床面と違い、多少の段差があっても足が引っかかるといったような心配はありません。
そのため仕上げ材の厚みが異なっても、下地のレベルを同一面のままで納めてしまうこともあります。
この場合は、仕上げ材の厚みの差の分だけ、隣り合う表面が凹凸になります。その際は見切り材を挟み、目線を切ることで納めることがあります。